「車椅子ユーザーにとって江ノ島は難攻不落な島なんだよ」
と車いすDE江ノ島ツアーの企画者、高野さんは渋い声で答えた。

江ノ島。言わずと知れた夏の観光スポットとして
有名なこの地に新しい観光の在り方を提案するらしい。
それは障がい者手帳をお持ちの方でも安心して楽しめる観光。
江ノ島は決して身体にハンディのある方にはやさしくない。
特に車いすユーザーにとっては。。。

そんな場所をなぜ選んだのだろうか?
今回は車椅子ユーザーの女の子2人と一足お先に江ノ島の初夏に触れて来たという。
そのときに印象に残ったエピソードなども一緒に、仕掛け人高野さんに話を聞いてみた。

——なぜ江ノ島でツアーをやろうとおもったのですか?

江ノ島は本当にいい観光地なんだ。
みんなに江の島の上からランドスケープを感じてもらいたいし、
実際に足を運んでもらいたかったかった 。 
でも、バリアが多くてみんなが気軽に行ける観光地ではないんだ。
メイン通りも人が多いし、狭いし、バリアフリーの店がないし、
坂いっぱいあるし、、、

でも、どうしても上から見える景色や風を感じて貰いたくって。
だから今回江ノ島を選んだんだ。
バリアアリーのラスボス「江ノ島」を攻略して、姫2人を頂上に送るみたいにね!!

——なるほど(笑)。当日はどういう流れで動いたんですか?

朝10時に片瀬江ノ島についてから、スタッフ3人とモデル2人で行ったよ
過ごしやすい気温だったけど頂上は風が強かったなー。
突風で皿が吹き飛ぶぐらいの風だったよ。

——そんなに(笑)。

そんな中、メイン通りを通って山頂を目指したんだ。
メイン通りも上り坂で、確かに優しくないなと思ったよ。
でもメイン通りにキティーちゃんショップがあってそこで2人はショッピングや記念撮影をしてたよ。こういうところに、気兼ねなく来られたら良いなって思うよね!

——そうですね!それでそこから上に登ったのですね!

そうそう。でもエスカレーターしかないから2人をおんぶして、登ったんだ。
なんか、車椅子に乗ったままエスカレーターに乗れないんだって。
「エスカ」っていう上まで登れる乗り物があるけど、降りれないというオチがあるぐらいに優しくない。
でもちゃんと登れたし、諦めることはないと思うよ!
なんか、途中ガタイのいいお兄ちゃんが車椅子を上げるの手伝ってくれたしね!
僕よりも頼もしかったな(汗)。

——確かに凄いマッチョ(笑)。
上に登ったときの2人の反応はどうでしたか?

すごく喜んでたよ!ここから見える海は最高だからね!
やっぱ友達と来るときは遠慮して、登らないけど本当は登りたいって言ってたしね!
今度はここから見える夕暮れの海も見てほしいな。
僕のオススメ!
きっと感動すると思うんだ。

——そうですね!上には何があるんですか?

神社があるよ。
そこで手を洗うお清めがあったんだけどやり方に戸惑ってたな。
「どうやるの?右手を先に洗うの?左手を先に洗うの?」みたいな(笑)
なかなか面白かったよ!

境内に入るとたくさんの絵馬があったよ。
相手に届けたい思いが綴ってあったかな。恋愛成就みたいな。
その絵馬を見ながら2人とも楽しそうに話をしてたよ。
恋に思いを馳せてたのかな。わからないけど(笑)。
——女子って他人の恋愛話好きですからね。レストランも頂上付近だったんですか?

そうだね。
「ウィルキャンディーイタリアン」というところでパスタを食べたよ。
すごいおいしかった!
最高の眺めを堪能しながら、美味しいイタリアンを楽しめるなんて、
ぜひ立ち寄ってもらいたいね!
その他にも島でなんか色々食べてたな。アイスもいろんな種類の食べていたしね。
だけど、胃袋小さいらしくって、食べかけのを僕にくれて新しい食べ物を食べてたね。
僕は残飯係かな?

——残飯係(笑)。江ノ島には美味しいものがいっぱいありますからね!
他に何か印象に残ったことはありますか?

あ、大道芸人がいたね。言葉が巧みだから大道芸で盛り上がるというより、トークで盛り上がってたよ!まるでお笑いライブみたいだったな。江ノ島にはたくさんの人が来るから、おもしろい路上ライブが盛んなんだ。これも江ノ島の魅力だね!


あと、ヨットハーバーも行ったね!
ここから見える景色もまたキレイなんだ!
本当はボートに乗って帰りたかったけど時間が間に合わなかったから乗れなかったんだ(汗)。
また次回のおたのしみだね!

——本当に綺麗な眺めですね!僕も乗ってみたいです!
いやー楽しそうでした!今後ツアー化を検討しているようですが、いろんな人にこの島の魅力を伝えたいですね!

そうだね。観光や食べ歩きには本当にもってこいの場所なんだ。
ただ、障害者手帳を持つ人に優しくない場所なのは確かなんだよね。
でも、僕たちと行けば、そんな弊害はなくなると思うんだ。
もし、行きたいのに行けないと感じている人がいたらぜひ僕たちに手伝わせほしい。
それから、今後は車椅子ユーザーのスタッフが、車椅子ユーザーのお客様を案内することも検討しているんだ。
やっぱユーザー同士だからわかる細かい配慮ができると思うんだ。
江ノ島が車椅子ユーザーで溢れる日も遠くないかもね。
皆さんに江ノ島が身近な観光地になればいいな。

——皆さんが当たり前に来られる観光地になればいいですね!

ありがとうございました!

難攻不落の島・江ノ島。

しかし、そこは圧巻する景色と美味しい食べ物が上陸する全ての人を笑顔してくれる素敵な島だった。
もうじき、島は一番盛り上がる時期に入る。
夏が来る。
皆さんも、街に吹く潮風と夏の甘酸っぱい匂いを感じながら島の魅力を探しに行ってみてはいかがだろうか。
きっと、この島が好きになると思う。
すこし、いつもと違う夏をこの島で見つける。
そのお手伝いはどうぞ、アイリンクユーで。

株式会社i-link-u(あいりんくゆー)
【多様性は、多視点(バラエティ)で多彩(カラフル)。もっと面白い社会へ】
KEEP Differentを合言葉に活動、共創する社会を目指しています。現在登録者500人、主にイベント、ワークショップ、スタディツアーなどへ参加してくれた方で障がい者手帳を持たれている、 見えない人、聞こえない人、車いすユーザーの方、杖歩行の方、精神、知的、発達障害の方など とともに自立し、観光案内事業所、ゲストハウス運営でインクルーシブに社会に貢献していきます。
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